あなたは我が子にどの程度の英語レベルを求めているか明確にしていますか?英語が喋れるってどの程度?
極端な話「an apple」と言えるだけでも英語が喋れることになってしまいます。 英語が喋れるって実は凄くボンヤリとした目標でとても曖昧なんですね。
おうち英語は仕事と同じです。 何事もイメージと計画が大切 。
何故イメージと計画が大切かはこの後の項目で説明しますが、ここがキチンとしていないと高い教材を買っても失敗する可能性が出てくる。
反対に、イメージと計画がシッカリしていれば低予算のおうち英語でも十分に成功が近づいてきます。
今回は心理学博士・臨床心理専門家の著書「「後回し」にしない技術 「すぐやる人」になる20の方法」から学んだ計画の立て方をおうち英語に当てはめて紹介します。
分かりやすいように具体例や、読みながら一緒に計画を立てられるように考えて文章を組み立てました。
計画は完璧にこなそうと思わなくて大丈夫。大切なのはこの記事を読んだら行動に移すこと。少し面倒だと思っても、まずは行動!挑戦してみてください。
この方法は今やるべきことが見つかるだけでなく子供の教育にも役立つ方法なので、是非身につけてもらえたらと思います。
計画がないとどうなる?危機感を知る

質問
あなたは念願の夢だった一軒家を建てることにしました。
何から始めますか?契約までの手順を考えてみてください。
急にごめんなさい。少し考えて答えが出たら読み進めて下さいね。
…質問の答えを考えて頂けましたか?
———では進みます。
恐らく、多くの方が情報収集から始めて業者を選び、良いと思った土地を購入する…といった流れで進んでいくと思います。
色々な回答があると思いますが、私の回答を参考例として話を進めていきますね。
- 情報収集
- 業者の選定
- 土地探し・購入
- 設計プラン・見積もり依頼
- 契約
家を建てる時は「どんな家に住みたいか」「どんな暮らしをしていきたいか」「住みたいエリア」などを明白にすることで、住みたい場所が特定され、家の中も想像出来てきます。
そして計画を立てて物事を進めていくことで「理想の家」が現実に変わります。
それを業者が良かったからといって、住む場所の選定や家の構造を丸投げにして契約をしたら、自分の想像とはかけ離れた家になる可能性が高くなります。
ここで伝えたいことは、家を建てる目標は達成できても、それが理想に繋がるかは別の話ということです。
———これと同じことがおうち英語にも言えると思いませんか?
単語を喋れるだけでいいのか、英語を使いこなして欲しいのか
多くの方が想像する「英語が喋れる」とは、母国語と同等レベルで英語を使いこなすレベルと想定して話を進めていきます。
例えば母国語と同等レベルといっても、パッと想像しただけでこれだけ多くのイメージが湧きました。
- 自分の言いたいことを詰まらずに言える
- キレイな発音で外国人とコミュニケーションが取れる
- 日常会話に必要な英語を理解して会話が出来る
- 社会生活で求められている英語を理解して会話が出来る
- 英語を使ってプレゼンやディスカッションが出来る
同じ英語を使いこなすでも、日常会話を目指している人と世界相手にバリバリ働けるビジネス英語を目指している人ではプロセスが変わると思いませんか?
例えば「英語を使ってプレゼンやディスカッションが出来る子」を求めるとしたら、英語だけでなく国語・分析力など他にも伸ばすべき能力があることに気付きます。
ここまで掘り下げてようやく、方向性が見えてきますよね。
反対にここまで考えずにボンヤリと「英語が喋れる」を目標にしていると、先ほど説明した家を建てる例のように理想と現実が一致しなくなってしまいます。
おうち英語を失敗しない為に!未来から逆算をしてゴールを目指す

子供に求める英語レベルを定められていることを前提に話を進めていきます。
まだ決まっていない方は決めておきましょう。
求める英語レベルを明確化しておかなければ、高い教材を買っても使い方を想像できずに失敗に終わる可能性があります。
反対に低予算のおうち英語でもプロセスに何があるのかさえ可視化できれば、行動が明らかになり成功が近づいてくる。
ここからは心理学博士・臨床心理専門家の著書「「後回し」にしない技術 「すぐやる人」になる20の方法」より心理学で実証された内容から計画の立て方を解説していきます。
想像するのはゴールではなくプロセス
子供があなたの求める英語レベルに達した姿を想像したからといって、そのゴールは叶えられません。
想像するのはプロセス。そこにたどり着くまでに必要な教材は?どのような方法で?分からない時はどこを参考にする?プロセスを描けない時は調べましょう。
プロセスが定まったかどうか簡単に分かる方法があります。それは、
あなたは我が子にどの程度の英語レベルを求めているか明確にしていますか?
冒頭で一番最初に質問したこちら。この質問に掘り下げて説明できるようになっていれば大丈夫です。
3ステップ!逆算スケジューリングの立て方

逆算スケジューリングの3ステップ
- 逆算
- 代案
- 宣言
計画はこの3ステップで成り立ちます。
具体例も併せて紹介していくので、今日この場でスケジュールを立てる気持ちで!一緒に考えながら読んでもらえたらと思います。
STEP1:逆算
プロセスが分かったら計画は逆算で立てます。
- 達成したい目標と最終的な期限をハッキリと定める
- 目標を達成するプロセスにおける小目標と期限を定める
- 目標に関する最初の出来事を選び即座に実践する
逆算してスケジュールを立てるための3つのポイントを頭におきながら、下記の質問を埋めてみましょう。
- あなたが目指す英語力はどこ?いつまでが期限?
- 目標達成までのステップとそれぞれのステップ期限は?
- 目標のために今日出来ることは何?
参考例として埋めてみました。
- あなたが目指す我が子の英語力はどこ?いつまでが期限?
-
15歳までに仕事で戦える英語力を目指す
- 目標達成までのステップとそれぞれのステップ期限は?
-
後ほど説明
- 目標のために今日出来ることは何?
-
絵本の読み聞かせを行う
目標達成のステップについて
仕事で戦える英語力を目指す場合
- 英語力は日常会話レベル以上を目指す
- 英語を英語のままに理解する英語脳を鍛える
- 相手の意見を聞き自分の意見を言えるスキル
- 自分の意見を順序だてて説明できる論理的な話し方
- ロジカルシンキングとコミュ力を向上させる
仮に仕事で戦える英語力を目指す場合、プロセスにこれだけの課題があるとします。
仕事となると英語力は日常会話以上を目指したいと思い、その結果ネイティブと同等の語彙力が必要だと考えました。
調べてみると成人ネイティブの語彙数は約2万語 ※であることが分かりました。(※アメリカとブラジルの研究機関より)
15歳までに語彙数2万語を目指す逆算は下記のとおりです。
・日常の中で何に興味があるかを観察する
・興味のある本を選んで与えてみる
・絵本の暗記100冊を目指す
・インプットとアウトプットを繰り返す
・自分で本を読める喜びを教える
・1冊読み通せなくても咎めない
・読書を習慣化させる
・分からないことはすぐに調べる癖をつける
・様々なジャンルの書籍を読む
・たくさんの人と会話をする(アウトプット)
このようにゴールまで小目標を逆算して立て、期日も書き加えながら現在の状況を見れば、選択の幅が狭まりやらなくてはいけないことが明確化されます。
STEP2:代案
計画は必ず1つだけでなく代案まで考えます。
理由はいくら素晴らしい計画を立てても、諦めたりトラブルが発生したりと予測できない事態が発生するため。
備えとしてプランBを考えておくと軌道修正がスムーズです。
- 目標達成のための具体的な実践計画を考える(プランA)
- 実践プロセスの中で妨げになる事態を予測し箇条書きにする
- それぞれの事態に対する代案(プランB)を考える
- 可能であればプランCも考える
ここで失敗したら次はプランBでいく。それでも失敗したらプランCというように。
- 計画の中で最も重要なポイントはどこ?
- 決心の実行を邪魔するかもしれない出来事はなに?
- ここがコケたら後に響きそうなポイントはある?
全体を把握した後、大きく影響を与えそうなポイントに代案を考えておく。感覚的には仕事で言うマイルストーン(中間地点)の役割も担っていると思います。
難しい方は「プランAがもし上手くいかなかったらどうするの?」これを決めておくだけでも違います。
STEP3:宣言
計画が決まったら、家族や友人・SNSなどで宣言します。
これは公開された考えは変えにくい(決心を揺るがないものにする)心理を狙ってのこと。
これを「公開宣言効果」と呼びます。
人は言葉や文章で自分の考えを最後まで守ろうとする傾向があるため、決心を宣言するだけで撤回が難しくなる。(本の中では心理学の実験で行った結果に基づき詳細な理由まで紹介されていましたが、ここでは割愛致します。)
更には途中で諦めたくなった時なども、周囲の援助を借りられたりと他人と情報を共有するだけで得られる効果が多いと言います。
- どんな内容を誰に、どのように公開するか考える
- 公開宣言した約束を守れなかった時のペナルティも考える
周りを巻き込みながら、計画は積極的に宣言していきましょう。
まとめ

- 「英語が喋れる」目標は内容が曖昧すぎる
- 計画がないと求めている英語力を身につけさせてあげられない
- イメージで大切なのはゴールではなくプロセス(過程)
- ゴールが決まったら計画は逆算して立てると今やることが見える
- 計画は逆算・代案・宣言の3つを意識して行う
- 完璧になり過ぎなくていい。試行錯誤をしていこう!
今回は難しい内容なので、ここまで真剣に読んでくれた方がいるか不安ですが…1人でも参考になればと思い8時間も費やして書きました。
どうすれば分かりやすいだろうか、家を建てることを例にしたら伝わるだろうか?本当にたくさん考えました。
———おうち英語を成功させている方が出している本を読み漁っていますが「明確な目標と計画」が共通事項な気がしています。
曖昧におうち英語に取り組んでいる家庭で成功している例は少ない。
あって見えたとしても「自然に取り組みの工夫がされている=無意識化で目標を定め、実際は計画的であった」ということも多いです。
おうち英語が成功した家庭と失敗に終わる家庭はこの計画力で差がついています。
とても大切なことだから8時間費やしてでも伝えたいと思った節があります。本気で頑張りたいと思った方は、是非計画を立て行動を起こしてください。
息子はまだ2歳8ヶ月なので成果が見えにくいですが、数年後必ず「この計画があったからうまく行った」と報告しにきます。
一緒に頑張っていきましょう!
分かりやすい本だから読んでみてね
今回紹介した計画の立て方は、この本を基に解説しました。
心理学で実証された自分を動かすテクニックをまとめた内容なので、育児・ダイエット・家事・ 物事を計画を立てる時など…とにかく生活において役に立つ本です。
記事では計画の立て方までしか説明していませんが、実は続きがあって「決心▶実行▶維持」のステップで具体的な方法が書かれています。
読んでおくと子供が大きくなった時、勉強の進め方のアドバイスなんかにも使える内容ですよ。興味がある方は是非読んでみて下さいね。

